2017年2月4日土曜日

アイドルについて

論じるほどの情熱も見識も持合せないので曖昧な表題になった。

これまでの自分を振返ってみると、随分と多くのアイドルを内面に持って生きてきたように思う。

小学生時代はアイドルと呼べる存在はあまりなかったかもしれないが、身近な存在にある種のアイドル性を感じていた。
水泳教室のコーチだったり、近所のピアノの先生だったり、一緒に学校まで通ってくれた上級性だったり。
友が皆高く見えると歌ったのは誰だったか、身近な人が皆秀でて見えた辛く幸せな時期だった。

中学時代には小学校時代以上に本に集中した。
村上春樹の世界に耽溺したのもこの時期だった。三浦綾子や立原正秋に嵌ったのもそうだったと思う。
綺麗な世界に憧れて、ある種の現実逃避として読書に勤しんだ。
世界が汚らしく思えて息苦しかった。自分も情けなかった。

高校時代にはフィクションの世界からの脱出を試みていたように思う。
新書を読んでみたり書店で新刊を片っ端から立ち読みしてみたりしたが、あまり感性を刺激する著者は少なかった。

大学時代は色々なことがあってあっという間に去った。
この時期のアイドルと言えば井上達夫や御厨貴、実務家として第一線で活躍している人々だろうか。
一流に憧れていた。
自分もそうありたいと思いつつもどこかそう信じきれなかった。

今アイドルと言えば山口百恵と赤西仁、中島健人、鈴木愛理、武藤彩未、欅坂、乃木坂といったところだろうか。
SMAPもいつの間にか大きな存在になっていて昨年は驚かされた。
熱烈なファンという訳でもなく、彼らの人生をつまみ食いしているようでどこか申し訳ない気がする。

誰かひとりを選ぶとしたら小林秀雄だろう。
出会ってから今まで、惹きつけてやまないという人は少ない。
いつか彼を卒業する日も来るのだろうか。
いつの間にか彼と出会ったときよりも世界にも自分にも自信と誇りを持てるようになった。

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